年末年始、パートナーとの”ちょうどいい距離感”の見つけ方

 街がイルミネーションで彩られ、一年の終わりが近づいてくると、どこか浮き足立った気持ちになりますよね。「やっとゆっくり休める」「久しぶりに二人でゆっくり過ごせる」。そんな期待が膨らむ一方で、心のどこかに小さな重たさを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「ずっと一緒にいて、ケンカにならないかな」 「実家への帰省、パートナーはどう思っているんだろう」 「年末年始の過ごし方、どうやって決めればいいの」

普段は仕事や家事で忙しく、限られた時間の中で関係を育んでいる私たち。年末年始の長期休暇は、嬉しい反面、普段は見えにくかった「距離感」の問題が浮き彫りになりやすい時期でもあります。

今回のコラムでは、年末年始に起こりがちな距離感の悩みを整理しながら、お互いを尊重し合える「ちょうどいい距離感」を見つけるためのヒントをお伝えしていきます。

目次

「ずっと一緒」は、思っている以上に疲れるもの

「せっかくの休みだから、ずっと一緒にいたい」。そう思う気持ちはとても自然なことです。でも実際には、四六時中同じ空間にいることで、無意識のうちにストレスを溜めてしまうことがあります。

自分のペースで過ごしたい時間、一人でぼんやりしたい時間。そうした「自分だけの時間」がなくなると、人は知らず知らずのうちに息苦しさを感じてしまうもの。最初は楽しかったはずの時間が、次第に義務のように感じられてきたり、ちょっとしたことでイライラしてしまったり。

もし「一緒にいるのに、なぜか疲れる」と感じたなら、それは相手への愛情が薄れたわけではありません。「一人の時間」が足りていないというサインかもしれないのです。

反対に「それぞれの予定」ばかりでも寂しい

一方で、お互いの予定を優先しすぎて、二人の時間がほとんどなくなってしまうケースもあります。忘年会、同窓会、友人との約束。年末年始は何かとお誘いが多い時期ですよね。

「お互い様だから」と、それぞれの予定を入れているうちに、気づけば大晦日まで顔を合わせていない、なんてことも。個人の時間を尊重することは大切ですが、それが続くと「私って大切にされていないのかな」という寂しさや不安が生まれてしまうこともあります。

近すぎても息が詰まる、遠すぎても寂しい。この繊細なバランスをどう取ればいいのでしょうか。

「ちょうどいい距離感」を作る3つのヒント

では、具体的にどうすればいいのか。いくつかのヒントをご紹介します。

1. 事前に「期待」をすり合わせておく

休暇が始まる前に、お互いがどう過ごしたいと思っているのか、ざっくりでいいので話し合っておくことをおすすめします。「年末はゆっくり家で過ごしたい」「友人との予定も入れたい」「大晦日は二人で過ごしたい」など、それぞれの希望を正直に伝え合うだけで、「こんなはずじゃなかった」という後悔を防ぐことができます。

日本人は「察する」ことを美徳とする文化がありますが、あえて言葉にするだけで、驚くほど関係がスムーズになることがあります。

2. 「二人の時間」と「それぞれの時間」を両方確保する

「クリスマスディナーは二人で」「大晦日は一緒に年越しそばを食べる」といった二人のイベントを決めると同時に、「この日は友人と会う」「この半日は一人で好きなことをする」という個人の時間も意識的にスケジュールに入れてみてください。

大切なのは、一緒にいる時間の**「量」ではなく「質」**です。だらだらと長時間一緒にいるより、充実した数時間を共有するほうが、お互いにとって満足度は高くなります。

3. 完璧を求めすぎない

どんなに計画を立てても、予期せぬことは起こります。渋滞に巻き込まれたり、急な体調不良があったり。そんなとき「計画が台無しだ」とイライラするのではなく、「まあ、こんなこともあるよね」と笑い飛ばせる余裕を持ちたいものです。

SNSで見かける他人のキラキラした投稿と、自分たちの日常を比べる必要はありません。二人でこたつに入ってテレビを見ながら笑い合えていれば、それは十分に幸せな休暇なのです。

避けて通れない「実家問題」をどう乗り越える?

年末年始の悩みで外せないのが、お互いの実家への帰省問題です。特に既婚の方にとって、「どちらの実家に何泊するか」「義実家での過ごし方」は、毎年頭を悩ませるテーマではないでしょうか。

ここで大切なのは、二人で「チーム」を組む意識を持つことです。訪問前に、滞在期間や役割分担、疲れたときの息抜き方法などを話し合っておきましょう。

「アウェイ」になる側への「お疲れさま」「ありがとう」という労いの言葉や、一人になれる時間を作ってあげる配慮が、パートナーの心理的な負担を大きく軽減してくれます。

最近では、無理に夫婦揃って帰省せず、それぞれが自分の実家に帰る「別々のお正月」スタイルも増えています。無理をして疲れ切ってしまうより、別々に過ごしてリフレッシュし、笑顔で再会するほうが、長い目で見れば関係は良好に保たれます。

おわりに ― 離れる時間が、二人を近づける

「距離感」というと、「心が離れてしまうこと」を恐れる方もいるかもしれません。でも、楽器の弦と同じで、ピンと張り詰めすぎても切れてしまいますし、緩すぎても良い音は出ません。適度な「あそび」があってこそ、美しい響きが生まれるのです。

一人の時間を楽しみ、自分を満たすことができる人は、二人になったとき、より優しく、より寛容になれます。

この年末年始、少し勇気を出して「ちょっと散歩してくるね」と言ってみてください。戻ってきたときの「おかえり」「ただいま」が、いつもより温かく感じられたなら、それはきっと、ちょうどいい距離感を見つけられた証拠です。

新しい年が、お互いを尊重し合える心地よい関係性のスタートとなりますように。


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